▼STORY▼

地霊達が起こした騒ぎもひと段落したある日。

今日も幻想郷は いつもと変わらぬ顔を見せていた。

…何かを探すかのように、方々を走り回る八雲 紫を除いては。






いつも通り、呼ばれてもいない紅魔館に霊夢が顔を出し、

魔理沙が返す気の無い本をヴワル魔法図書館から失敬していたとき。

突如、幻想郷の空に巨大な空間のうねりが発生した。

空間のうねりは瞬く間に幻想郷の空を侵食し、

幻想郷と謎の異空間とを結ぶ、巨大な時空の裂け目へ変化した。


突然の異変に混乱する者、

現れた謎の異空間に興味本位でもぐりこむ者、

とりあえず本をパクリ続ける者、

動じずに紅茶をすすり続ける者。

幻想郷は大混乱に陥っていた。



そして紅茶をすすり終え、一言、霊夢はつぶやいた。

「しかしまぁ…これほど異変らしい異変も珍しいわ、ねぇ?」